用語集がなくなった…から始まった表記の深掘り
PTAの次回広報紙の準備をしているとき、担当の方から「以前の用語集が見当たらない」という話を聞きました。以前の役員の方に問い合わせてみたところ、コピーの写メは送ってもらえましたが、元の電子ファイルは見つからず…。仕方ないので、私が新しく作ることにしました。
ただ書き写すだけではもったいない。どうせなら、今の基準に合った用語を調べてみようと思い、まずは使用頻度の高そうな「こども」の表記から調査スタート。
まず分かったのは、公用文では「子供」が基本。「常用漢字に従う」という文部科学省の方針(平成22年)に基づいています。実際に文化庁の「常用漢字表(平成22年)」でも、“子供”が例として載っていました。
でも、ふと疑問が。
「こども家庭庁」って、ひらがなだったよな…?
改めて調べてみると、2022年に設置された「こども家庭庁」は、「子どもの権利を大切にする」という視点から、あえてひらがなの「こども」表記を推奨しているとのこと。「こども基本法」なども同じ考えです。
ますます混乱……。
さらに「子ども」という表記もよく見かけますよね。これも理由がありました。
“子供”の「供」が「つかえる(従属的)」という印象を与えるとして、教育や自治体、新聞社などでは、読みやすさや配慮を込めて「子ども」や「こども」と表記するケースが増えているそうです。
行き着いたのが、文化庁の報告書『新しい公用文作成の要領に向けて』。そこにこう書かれていました。
“読み手への配慮に基づき、原則と異なる書き方をすることもできる”
つまり、「伝える相手に配慮しながら柔軟に表記していい」ということなんですね。
ここまでの整理はこちら:
表記 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
子供 | 官公庁・公文書など | 常用漢字を基準とするため |
子ども | 学校・教育・報道など | 読みやすさ・配慮の観点 |
こども | 幼児向け・権利意識重視 | やわらかい印象を持たせるため |
日本語って本当に奥深いですね。
娘よ、国語がんばってね!
※ちなみに、漢字の「他」は、公文書では「タ」としか読まないそうです。「ほか」と読むのは、実は誤りだそうで…これもびっくりでした。
あ、も~こんな時間!これ以上調査したら終わらないからやっぱり、とりあえず書き写そう!!。
おやすみなさい。
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